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2013秋 福島県農業者からのメッセージ

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東京の女子大から、福島県農業の現状に関するメッセージを寄せて欲しい、旨のお願いがありましたので、
その回答の内容をご紹介します。

【福島県農家からのメッセージ】

福島県農業に想いを寄せていただていること、本当に感謝です。
私は、風評被害の中、25の農家が協力して販売し、この危機を乗り切ろうとしている
NPO法人がんばろう福島、農業者等の会代表の齊藤登と申します。
私自身も、福島第一原発から50KM、福島県二本松市において米と「きゅうり」を中心に栽培をしております。
今回、お送りするカブと玉ねぎも二本松市内の仲間の農家のものです。

今、10月23日ですが、私の農園からは、山間の水田が見渡せます。(写真を添付させていただきました。)
一見、昔から何も変わっていない風景に見えますが・・・
震災前の今から3年前頃までは、そうですね・・この写真の水田を20の農家がお米をつくっていたでしょうか。
それが、今年の秋、この水田をつくったのは、私も含め二人です!
これは、震災の影響もありますが、そもそも、農業を行う人の年齢が85歳以上にもなってしまって、
農業を行う事自体が難しくなってきているという現状があります。
いわゆる、農業の高齢化ですね。
この現象は、何もこの地域だけでなく、日本全体の農業が追い込まれて現実かも知れません。
このような山あいの地域を「中山間(ちゅうさんかん)地域」といいますが、
農業生産だけでなく、このような地域は、水田に雨水をいったん溜め込み、それを徐々に下流に流す、
洪水調整機能も持っています。それが、荒れ放題になりますと、このような自然の洪水調整機能も低下しますので、
地球温暖化も手伝って、下流域において洪水が発生しやすくなってしまいます。
また、動植物の生態系も変わって、害虫なども発生しやすくなってしまいます。
私は、現在54歳ですが、何とかこの美しい農村の風景を維持したくて、
50歳でサラリーマンをやめて、この地に戻り、若いスタッフ3人とともに、必死になって、水田をつくり
野菜もつくっています。
その結果、写真の見える風景のほとんどの水田を当二本松農園でつくることになっています。
農業をやめる人が多い理由は、このような高齢化がありますが、
ご存じのように、福島第一原発事故の影響により、
水田除染をしなければならなくなったこと、や、いわゆる風評被害で、福島県農産物がなかなか売れなくなった事も原因となっています。
水田除染に関しては、たとえば、当地域の写真の水田では、昨年の春、セシウムを吸収すると言われている「ゼオライト」という物質を、
10アールあたり200kg散布することになりました。
写真の中にある中ぐらいの水田が、ちょうど10aぐらいですので、その水田に200kgのゼオライトを撒く必要があったのです。
高齢化している現状では、米をつくるだけでも大変なのに、そのうえに、このような重労働・・・。もうできないので、これを機会に農業を終わりにしよう
という感じです。
風評被害により、福島県産農産物が、今、どのような状況にあるかは、とても複雑で一言では言えないような状況です。
ただ、言えることは、いまだに厳しいのは、米ときのこ類です。
みなさんの近くにお米屋さんがあると思いますが、ちょっとのぞいて見てください。「福島県のお米」はほとんど見つける事ができないと思います。
これは、どういう現象かというと・・・
福島県産のお米は、去年から、そのすべての袋(30kg)について、放射能検査を行い、安全を確認したものについて出荷を行っています。
その数は、実に福島県全体で1000万袋以上!
ここまで安全性をチェックしているのは世界中を探してもないと思います。
でも、米の流通は・・・「そうは言っても、米は日本中に様々な産地があり、豊富なのだから「とりあえず」福島産のものは、食べないに越した事はない。」という現状です。
そのため、お米の流通系の引き合いが弱いので、結果、都会の店頭に並ぶ確率が低くなってしまいます。
そうなると、逆に福島県産は、安くて、放射能に関しては全袋検査で安全ですから、消費者の目の届かない、レストラン等の外食や加工などに流れているようです。
これは、違法なことではないのですが、震災前、福島のお米を「おいしい」と言って食べてくれていた消費者に届きにくくなっていますので、
農家にとっても「やりがい」や「つくる喜び」が薄れるということになります。
きのこ類に関しては、放射能の影響で、露地ものは、ほとんど廃業状態ですが、ハウス栽培の「しいたけ」とか「なめこ」については、放射能は検出されていないのですが、
消費者の方は、露地とハウスの違いなど良く分かりませんので、結果、福島県産のきのこ類は、全体的に風評被害は回復していない、という現状です。
その他の、きゅうり、トマト、アスパラ、葉物、いも類、玉ねぎなどの野菜については、随分、震災前の状況に近づいている感じがしますが、
全国的に豊富な時期については、やはり、福島県産を食するのは2番手という感じです。

NPOがんばろう福島、農業者等の会は、平均年齢が30歳代の若くて大規模に農業を営んでいる人の集まりです。
このような、福島県農業が受けている複雑な状況の中で、逆に
「がんばってこれからの福島県の農業を担っていく。このピンチを逆にチャンスととらえ「なにより、これを機会に全国の消費者と直接つながっていくんだ!」」
とみんな思っています。
震災により、風評被害を始めとして、色々な困難なことがありましたし、今後も震災前の福島県に戻るのは難しいと思っています。
しからば、このような福島県農業を理解し想っていただける全国の方々と直接結びついていきたいと思っています。
具体的には、私たちの直接運営するインターネット直販サイト「里山ガーデンファーム」
には、現在全国に4000人の会員があり、買い支えを行っていただいております。毎月第四月曜日配達の「ふくしま新ブランド」というセット野菜は、
毎月250名の方にお買い上げいただけるようになりました。首都圏には、50名以上にも及ぶ販売ボランティアの方々に支えられ、こちらから農産物を
お送りし販売をいただいております。福島県に直接お越しいただいて、農作業のお手伝いやセット野菜の箱詰め作業のお手伝い等もいただいております。
震災を機会に、このような、福島県農業者と消費者が直接結びついていくことは、次の時代の農業を続けていく原動力にもなりますし、
今回の震災の教訓でもあったかと思います。
「顔の見える関係に風評被害はなし」これが私たちの愛言葉です。

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NPO法人がんばろう福島、農業者等の会
理事長 齊藤登
(二本松農園代表)
TEL 0243-24-1001
Mo 090-4315-6547
Fax 0243-24-1536
E-mail s@farm-n.jp
〒964-0976 福島県二本松市新生町490
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第2回シンポ「土と生きる」を開催

第2回シンポジウムのお知らせ
~土と生きる~

私たちは、経験として、愛媛菌、納豆菌、ぼかし肥料などが作物の栽培に良い影響を与えることは経験として分かり、実践している方も多いと思いますが、それが、なぜどのような作用で良いのか、また、それを科学的数値的に解明する方法はなかなか分かりませんでしたが、講師の「横山先生」はそれを長年研究され、実現されています。
第1回の8月のシンポでは、40名の方が参加されましたが、これらの説明に、大変興味を持った方も多いようでしたので、今回第2回目を開催することといたしました。
併せて、二本松農園の水田を使って行っている、農地に優しい「菌」を使った除染の方法、及び、NPO法人がんばろう福島、農業者等の会の販売状況の説明、さらには、最近注目を集めている、野菜等を切り刻まずそのまま測定できる放射能測定機(NPO法人がんばろう福島、農業者等の会で試験的に導入済)のデモも行いますので、ぜひ、皆様ふるってご参加ください。

NPO法人がんばろうふくしま農業者等の会
理事長 齊藤登

★参加を希望される方は、電話(0243-24-1001)FAX(0243-24-1536)
E-mail g@farm-n.jpのいずれかで、お名前や参加人数をお知らせください。
会員は無料、非会員は1000円となります。
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